B型肝炎の感染とB型肝炎訴訟

B型肝炎ウイルスに感染しても、成人の場合、感染が持続することはほとんどありません。その一方で、母子感染によって乳幼児期に感染すると、免疫系の働きが発達していないため、ウイルスを排除することができずに、約90%の方が無症状のままにウイルスの感染が持続してしまいます。そして、B型肝炎ウイルスを持った子供が成長し、免疫系が発達すると肝臓が炎症を起こし、そのうちの約10%の方が、炎症が慢性化するB型慢性肝炎になります。輸血による感染も問題となっていましたが、1972年から輸血血液の検査が行われるようになり、現在では輸血による感染はまず考えられません。ただ近年は性行為による10代・20代のB型肝炎感染が増加しており、問題になっています。なお、B型慢性肝炎になっても、症状はほとんどありませんが、治療をせずそのままにしておくと、肝硬変、さらには、肝臓がんを発症する可能性もあります。B型慢性肝炎にならなかった方は、B型肝炎ウイルスに感染した状態は続くものの、体内のウイルス量は少なくなり、肝臓の炎症は抑えられた状態になります。この場合、炎症は抑えられていますが、B型肝炎ウイルスは体内に住み着いており、気付かないうちに活動が活発になる可能性があるため、定期的に検査を受ける必要があります。

そして、B型肝炎訴訟とは、幼少期の集団予防接種等の際に、注射器を連続使用されたことが原因でB型肝炎ウイルスに感染された方について、国がその責任を認め、これによりB型肝炎ウイルスに感染された方と、その方から母子感染された方を救済する制度です。給付金の支給にあたり、本当に集団予防接種等で感染したのかを裁判で審議するため、訴訟する必要があります。B型肝炎ウイルスに感染された方からの輸血や、母子感染だけが原因では認められません。集団予防接種で感染した母親から、さらに母子感染した場合に認められるのです。そのため、注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染したと判断する手続きとして、裁判を利用することになります。これが、B型肝炎給付金の支給にあたって裁判が必要とされる理由です。なお、注射器の連続使用による感染ではないことは国側が証明します。まずは弁護士運営のB型肝炎給付金チェッカーで調べてみましょう。

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