中国人の太極拳講師が、労働ビザの更新出来ずに帰国した話

少し前の話ですが、大学時代の友達に偶然会った時に、友達の目が赤くなっていたので、「どうしたの?」と聞くと、「太極拳の先生の送別会の帰りなの」と言われました。

詳しく話を聞いてみると、中国から来られている太極拳の先生が、昼間働いている日本の企業をクビになり、中国に帰らなくてはいけなくなったので、アルバイトでやっていた太極拳講師も出来なくなり、今日がその送別会だったということでした。

その先生は長年、日本の企業で働いて来られたらしいのですが、不景気でクビになってしまい、その後、就職先も探したらしいのですが、なかなか見つからず、このままでは労働ビザが更新できないので、中国に帰ることになったらしいのです。

友達が言うには、その中国人の先生は人柄もよく、太極拳のレッスンについても、時に厳しく、時に優しくといった感じで、非常に熱心に教えてくれていたようでした。友達を含め、他の生徒さんもその先生が気に入っていて、みんなでどうにかして日本に残ってほしいと思い、先生の就職先を探してみたらしいのですが、なかなか心当たりもなく、ただただ時間ばかりが過ぎ、先生もあきらめて中国に帰ることを決意されたそうです。

送別会の席で、その先生は、「自分は日本が大好きだし、日本の方に太極拳を教えることが出来て幸せだった。出来るならまた、日本に戻ってきたい」というようなことを、涙ながらに話されたそうです。

私は、外国人が他の国で働く場合は、労働ビザが必要ということは当然知っていましたが、今回、友達の話を聞いて、改めて、就労先が無くなれば、いくらその国が好きでも、いくらそこに留まりたくても、それが簡単には出来ないということを感じました。

日本が大好きと言ってくれるその先生が、また日本で働けて、友達がまた太極拳を習えるようにと、心から願っています。

コメントは受け付けていません。